ごった煮

言いたいことを放り込む。

V6 『ある日願いが叶ったんだ / All For You』感想

2019年6月5日発売の、V6・51枚目のシングル『ある日願いが叶ったんだ / All For You』を入手し全てを視聴したので、いつものごとく自分用メモとして感想を書き残しておこうと思います。今更感と、殴り書き感がすごい。

 

 

 

M1 ある日願いが叶ったんだ

 音楽番組やラジオで曲の全貌は知ってはいたものの、音源で聴くと細かいサウンドが面白いとわかり良い。ギターの音色とか。あとやっぱりものすごくキャッチーで頭に残るメロディが素敵です。あとコーラス(というかハモリ?)はRYOJIさん?ケツメイシみを感じるお声が聴こえたので。ちがったらすみません。

 そんでやっぱりユニゾンが綺麗すぎるんじゃあ…。音域のバラけ方が素晴らしく、厚みがある。伸ばす音(例えば「守りた~~あ~あ~い」とか)の融和がすごい。耳馴染みが良すぎてASMRか。これは。

 このユニゾンはステレオ的に声が左右配置された広がりのあるユニゾンで、音量バランスは割と並列?印象としては、キーが少し高めなのもあり剛健のエッジが効いているパキッとしたユニゾンという感じ。そんでメロディの変遷で全員の声が各々顔を出す。高音で剛健が聴こえ、サビ頭のキーでは長岡が左右で結構しっかり聴こえる。そして坂イノは低音で支える。後方支援感。それが少し離れたとこからふわっと聴いたら、全員の声が混ざって溶けた、「V6」っていう人格の声になってる。凄いな~相変わらず声の相性がよ~~〜〜〜!

 この曲で好きなのは、やっぱりカミセンのラップパート〜トニセン各々のソロパート部分。ラップパートでちょっと曲調が変化するの好きです。ちょっとやんちゃっぽくなる。ここをカミセンのみのラップにするというのがもう、わかっていらっしゃる。そこからのトニセンの伸び伸びとしたパート。こういうトニセンとカミセンの使い分けとか各メンバーへのパート割り当て、各自の声の特性が活かされるものになっているのが本当に素晴らしい。

 

 

M2 All For You

 この温度差。そもそもサウンドがハチャメチャに良くて、AmPmさんほんとさんきゅー…。インストのみで聴いても本当に素晴らしい。

 音源で聴くとより分かる曲の良さ。温度感が最高。音を厚くするとこ、薄くするとこの取捨選択が良すぎる。1コーラス目だけでもそれがよく分かって、歌い出し~長野くんパート「I see you looking at me」までが薄め、からの剛くんパート「I'm gonna gonna」で低音ベースが加わりちょっと厚みがでて広がりが感じられて、かと思いきや井ノ原くんパート「So tell me what you like」からまたベースがなくなり、息を潜めたようなサウンドの印象になる。こういう、各シーケンスのカラーリングが絶妙だと思いました。

 あと取捨選択でいうとリズムも絶妙。イントロはリズムなしで、歌い出しはスナップ音が間隔のあいたビートを刻む。少しずつ音数が増え、引き摺るような不規則なビートが、「So tell me」からのスナップで拍に合ったものになり「All For You」後にズシズシと四つ打ちになる。このリズム展開、停滞感からの躍動感!2コーラス目になると、同じメロでも1コーラス目の時と伴奏とリズムが変わるのもとても良い。あと、最後の長い四つ打ちパートで、それまでずっと入っていたボイスがフッと無くなるのが、「パフォーマンスで魅せる時間」という線引きを感じさせて想像が掻き立てられる。ここでガシガシ踊る6人が見える。(追記:バズリズム見ました。めちゃくちゃ踊ってましたね。最高か。)

 そんでもって、この最高のサウンドと見事にマッチングしたV6の歌声。チルな世界観から全く浮かない、抑えた歌い方の中での表情の付け方。前シングル収録曲「Right Now」に対しても言ったんですけど、全員の歌声の温度感がある程度統一されていて、故に歌い繋ぎに違和感がなく、それでいて彩り豊かな6人の声でこの曲の世界観を表現しきっているこの素晴らしさ。完成度が高すぎる。その上全編英詞!そして高難易度ダンス!!設定盛りすぎだろ…

 言いたいこと色々ありすぎるんですけどあんまり言語化できないし長くなるのであと一つだけ。森田剛のラストの「All For You」の「You」が天才のそれ。その意図的な投げやり感、最高にクールで痺れました。センスの塊か。

 この文量からお察しかと思いますが、間違いなく今シングル個人的・優勝曲。

 

 

M3 Sweet Bitter Rain

 また違うテイストの曲が来た。どこか懐かしい、甘いと見せかけて苦さのある、大人を感じさせる曲。この曲、ちょっと昔のV6を彷彿とさせるテイストで、でもその頃では表現し得なかった苦さを、今の6人は歌声で表現できているのだと思います。聴けば聴くほど良い。

 聴いてまずやった〜〜〜!となったのがユニゾン。気持ち坂イノのロー成分強め、かつ長岡のエアリー感満載でやわらかく、各所に剛健の甘さが効いた配分になっていてナイス采配!変幻自在なユニゾン最高!と小躍り。個人的に今回の4曲の中で、ユニゾン部門優勝曲。上述した「ある日願いが叶ったんだ」でのユニゾンとはまた明らかに聴こえ方の違うユニゾン。エッジの立ちすぎない、深みのある暖かなユニゾンという感じ。制作陣各位、V6のユニゾンの配合を曲に合わせて色々変えてくれて本当にありがとうございます!この混ぜ加減で変わるユニゾンが大好きだしV6の強みだと思っております。

 この曲の、Cメロ〜ラストサビの流れが好きです。「Oh 水たまり…」でリズムがちょっと変わるのが展開するパートとしてとても良い。そんでコーラスとの掛け合い。ここの「透き通る世界に」っていうコーラスはカミセンかな?カミセン+長野くんかな?どうなんでしょうちょっとはっきり聴き取れない。からの、フェイクとユニゾンの掛け合いが好きな身としては大歓喜のラストサビ。坂本くんの伸び伸びとしたフェイクが曲にまた合いすぎている。聴き終わった後に残る余韻が何とも言えず素敵な曲。

 

M4 NOIZ

 ちょっと想像してたテイストと違っておお…!となりました。曲名と最近の音楽性の傾向から、ざらざらとしたノイズが散りばめられた、現代的であまり高低差のないクールめな曲が来ると勝手に予想していたので、意表を突かれた気分です。誤解を恐れずに言ってしまうと、第一印象は「絶妙に青臭くてダサい…!」でした。

 焦燥感を駆り立てるような、クライマックス感のあるイントロに面食らったりしつつも、Aメロ〜Bメロ途中くらいまでは普通に聴いていたのですが、「ただ君と、お茶してたい。」っていう部分、この歌詞にまずめちゃめちゃ意識を持って行かれました。「お茶してたいやい」という感じのメロディの取り方含め。というか改めて歌詞見たら句読点ついてる歌詞なんですね。珍しい。この他にも、「コーヒーすすりながら」とか「朝起きて、夜寝てたまには病んで」とか、言ってしまえば違和感にも近いインパクトのある歌詞。個人的なV6のイメージにはあまりなかった、ちょっと斜に構えた感じの歌詞が強烈なインパクトでした。若いというか、青臭いというか。

 もう一点、サビでの印象の変わり方。そういうサビになるのか!とこれもまた強烈インパクト。サウンド的にダークめ、ノイズで煽るAメロ〜サビ前から、パッキリとしたリズム感と、低音少なめの音色で若干チープになるこのギャップ。なんでしょう、ドラムの打ち込みの音と、裏で鳴ってるリズム的なシンセのメロディが現代っぽくなさや懐かしさを感じさせるのでしょうかね。

 ボーカル的には、この曲の高低差を歌割りで絶妙に表現しきっているな、という印象です。Aメロの剛健のダークめパートとか、坂本くんの2コーラスめのエモコーラス「やめて」「本当みたい」とか。ここ大好きです。ユニゾン的には、キーは高めではありつつ坂イノ岡のロー成分が多めに感じました。

 正直まだうまく咀嚼できておらず、個人的には諸手を挙げてこの曲を「大好き!最高です!」とまでは言えない…と思っていたのですが、この文量である。もしかすると既に術中かこれ。ただ、謎の引力があり、パフォーマンス化されるとめちゃくちゃハマってしまいそうだという予感は確かにあります。

 

 

 

 今回は特に「All For You」がファン以外の層にも届いていて、V6の音楽性に触れてもらえる機会が少なからずあったように感じられ、一ファンとして嬉しい限りです。この調子で今シングル4曲から入っていただき、これまでに出ている素晴らしい曲たちにも出会って欲しいと願うばかりです。とりあえず公式MVを一通りみてくれ…。

 

 

「ある日願いが叶ったんだ」公式MV

www.youtube.com

 

「All For You」公式MV

www.youtube.com

 

試聴はこちら

avex.jp